Saturday, 15 April 2017

カエル と 香

最近 2冊の本を読み終えました。

1冊は 百田 尚樹著の{カエルの楽園}です。

今年1月日本に里帰りをした友達が私に貸してくれた貴重な一冊です。
この友達Hさんは 作家百田のファンでもありますが この本は残念ながらあまりお気に召さなかったようです。

でも 私はいろいろと考えさせられる1冊になりました。


帯付には

平和とは何か。
愚かなのは誰か。

安住の地を求めて旅に出た
アマガエルのソクラテスとロベルトは、平和で豊かな国「ナバージュ」にたどり着く。

そこでは心優しいツチガエルたちが、奇妙な戒律を守り穏やかに暮らしていた。
ある 事件が起こるまではーーーー。

 と書かれています。
このカエルの世界を通して世界の平和とは何か?誰が愚かで世界が不穏になっているのか?を痛感させられる本でもあります。

とても読みやすい文体で書かれているため 休日の数時間であっと言う間に読み終えてしました。



 特にラストでは 「えっ!?」と思える展開になり 今までの 「正義が最後には勝つみたいな・・・展開」にならなかったのは驚きですが 世の常はこんなものなのかしら?と唸らずにいられない作品でした。
書きたいですが 敢えて内容には触れませんが もし 興味を持っていただければいつか図書館とかでも借りて読んでみて下さい。




「何をかんガエル?」(とくだらない駄洒落・・・苦笑)

 蛇足ですが 実はわたし けっこうアマガエルが好きで・・・あの小さい体がなんとはなしに可愛いなぁ~と思うのです。こんなことを書くと気持ち悪く思われる方もいると思いますが・・・。


ニュージーランドには自然がいっぱいあふれているのですが カエルを見かけることがなく、もちろん カエルの合唱♪も聞かれません。
人のはなしによるとニュージーランドのカエルは声を出して鳴かないとか・・・?(本当かしら)
そして 私が始めてここでカエルを見たのは ナント オークランド動物園のカエル館のような建物の中です。


***** ***** ***** *****

本の2冊目は 宮尾登美子著の「伽羅の香」です。
宮尾 登美子と言えば数々の著書で知られNHKドラマの原作になったりと どんな方でも一度以上は読んだり 見たりしたことがあるのでは?と思います。


この本も友達Yさんから借りている1冊ですが 読み始めの頃はとても難しい文体に根を上げそうになり、「きっと完読は無理だろうな~ぁ」と気弱になったものです。

でも まとまった時間を何とか見つけてじっくりと読み始めてみると ぐいぐいと惹かれるものがありました。

「香道」のはなしであるのですが あまり知名度のない香道は 実は 「茶道」「華道」よりももっと古く平安の時代からのものだったんですね。
香りを楽しむ・奥義を深める、そんな習い事があったなんて・・・本当に目からうろこでした@0@

これは「香道 」の素晴らしさをわたしのような度素人にも分かるように書かれているだけじゃなく
家元である主人公の葵の波乱万丈の人生についても丁寧に書かれている作品です。

戦争前後の時代設定の中で懸命に生きる女性 葵の生き方にのめりこんで読みふけってしまいました。

先ほどの 「カエルの楽園」とは違い かなり 腰を入れて読まなければイメージが頭に浮かばない描写も多い本ですが こちらも もし時間がたっぷりあり 華道や茶道に興味のある方、(ない方も)一度は手に取って読んでみて欲しい1冊です。



*写真はGoogle imageより。




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